
UPDATED · 2026/06/12
韓国入国時の税関申告ガイド|免税範囲・申告対象品目を徹底解説
韓国の税関申告制度の概要
韓国に入国するすべての旅行者は、韓国税関庁(Korea Customs Service)が定める「旅行者携帯品申告制度」の対象となります。これは入国者の手荷物・別送品・所持金などについて、免税範囲を超えるものや輸入が制限・禁止されている物品の有無を確認するための制度で、申告内容に基づき緑レーン(申告不要)または赤レーン(申告対象)を通過します。2023年5月1日からは、免税範囲内かつ申告対象品を持ち合わせていない旅行者については紙の申告書提出が任意化され、入国手続きの簡素化が進みました。一方で外貨・検疫対象品・制限品目を持ち込む場合は引き続き正式な申告が必要であり、申告漏れに対する罰則は強化されています。
本ページでは、観光・短期商用で韓国に渡航する日本人旅行者を主な対象に、税関申告の基本ルール、免税範囲、申告対象品目、レーン選択の考え方を整理しました。最新の規定や品目別の細則については、必ず韓国税関庁公式サイト(customs.go.kr)および英語版ページで最新情報をご確認ください。入国時の全体的な流れは韓国渡航準備と入出国のページでも解説しています。
旅行者携帯品申告書の記入方法
申告対象品を所持している場合、または家族でまとめて申告したい場合は「旅行者携帯品申告書(Customs Declaration for Travelers)」を提出します。申告書は機内で配布されるか、入国審査後の税関エリアに備え付けられており、英語・韓国語・日本語等で記入できます。記入項目は以下のとおりです。
1. 旅行者情報
氏名(パスポート表記と同じローマ字)、生年月日、国籍、旅券番号、職業、韓国内の連絡先(滞在ホテル名)を記入します。
2. 渡航情報
出発地、便名、入国日、同行家族の人数を記入します。家族でまとめて申告する場合は代表者1名分のみ作成し、家族の人数を明記します。
3. 申告事項(該当する場合のみ「はい」にチェック)
- 免税範囲(800米ドル)を超える物品の所持
- 1万米ドル相当を超える現金・有価証券の所持
- 銃器・刀剣類・麻薬類・偽造品など輸入禁止品の所持
- 動植物検疫対象品(肉製品・果物・植物・種子など)の所持
- 商業目的の物品・サンプル等の持ち込み
紙の申告書とアプリ申告の違い
従来は機内で配布される紙の申告書を税関カウンターに提出する方式が一般的でしたが、現在は「여행자 세관신고(Korea Customs Service)」アプリでの電子申告も選択できます。アプリは仁川国際空港第2ターミナルや金浦国際空港など電子申告端末が整備された空港で利用でき、申告内容を入力するとQRコードが発行され、端末にかざすだけで申告完了となります。家族・グループの場合は代表者1人分で全員分を申告できる点は紙の申告書と同じです。
専用アプリ「여행자 세관신고(Korea Customs Service)」:App Store / Google Play
免税範囲(個人使用品・贈答品)
一般物品の免税枠
韓国入国時の一般物品の基本免税枠は合計800米ドル相当です。これは海外で取得した物品(現地購入・贈答品・無償受領品を含む)の合計が対象で、韓国国内の入国時免税店や機内販売で購入した物品については別の枠が適用されます。家族同伴の場合でも、免税枠は基本的に旅行者1人ごとに適用され、家族合算はできません。スーツケースや時計、衣類など個人使用が明らかなものでも、合計額が枠を超えた場合は超過分が課税対象となります。価格の証明には購入レシートが有効なため、海外で高額商品を購入した際はレシートを保管しておきましょう。
酒類・たばこ・香水の数量免税枠
嗜好品については一般枠とは別に数量での免税枠が設けられています。代表的な品目の目安は以下のとおりです。最新の正確な数量は韓国税関庁公式サイトでご確認ください。
| 品目 | 免税範囲(満19歳以上の旅行者) |
|---|---|
| 酒類 | 2本以下かつ合計2L以下かつ400米ドル以下 |
| 紙巻たばこ | 200本 |
| 葉巻たばこ | 50本 |
| その他のたばこ | 250g |
| 電子たばこリキッド | 20mL |
| 香水 | 60mL |
未成年者(満19歳未満)は酒類・たばこの免税対象外です。家族で代表申告する場合でも、未成年者の名義に嗜好品を割り当てることはできません。
申告対象品(現金10,000米ドル超等)
免税範囲を超えるか否かにかかわらず、以下に該当する物品を持ち込む場合は必ず申告が必要です。申告を怠った場合は罰金や物品の没収、入国記録への影響など重い処分が科される可能性があります。
- 1万米ドル相当を超える現金・有価証券:円・ウォン・ユーロ等の外貨、トラベラーズチェック、無記名債券、暗号資産関連カード等を含みます。家族同伴の場合は家族合算でカウントされる点に注意してください。
- 銃器・刀剣・火薬類・麻薬類・覚醒剤:税関と警察の合同検査の対象となり、無申告・所持自体が犯罪に該当します。
- 動植物検疫対象品:肉製品(ハム・ソーセージ・ビーフジャーキー・カップ麺のスープに含まれる肉エキス等)、生鮮の果物・野菜、種子、土付きの植物などは検疫対象です。
- 偽ブランド品・著作権侵害物品:個人使用目的でも没収対象となり、業者からの仕入れと判断された場合は告発の対象となります。
- 商業目的のサンプル・商品:小規模であっても、転売・販売目的が明らかな場合は通関手続き(輸入申告)が必要です。
- 医薬品・健康食品の大量持込:個人使用範囲(目安として6本/個程度)を超える場合は申告対象です。
これらの品目の詳細は韓国への持込制限・禁止品リストのページでも品目別に解説していますので、合わせてご確認ください。
緑レーンと赤レーンの違い
韓国の税関エリアは、申告の要否によって以下の2つのレーンに分かれています。
緑レーン(Nothing to Declare)
免税範囲内かつ申告対象品を所持していない旅行者が通過するレーンです。申告書の提出は不要ですが、税関職員によるランダム検査の対象になることがあります。検査で申告漏れが発覚した場合は、緑レーン通過時点で「申告意思なし」と見なされ、加算税の対象になります。
赤レーン(Goods to Declare)
免税範囲を超える物品、外貨、検疫対象品、制限品目を持ち込む旅行者が通過するレーンです。事前に紙の申告書または電子申告アプリで申告を済ませ、税関カウンターで内容確認と必要な手続き(課税・検疫案内など)を受けます。自主申告者には課税額の30%(上限20万ウォン)が減税される自主申告制度が用意されています。
判断に迷う場合は、必ず赤レーンへ進み税関職員に相談してください。申告すれば多くの場合は数分で手続きが完了します。
自己申告と税関職員の検査
韓国の税関では、自己申告を基本としつつもX線検査機・麻薬探知犬・行動観察などにより未申告者の摘発が行われています。スーツケースをX線でスキャンし、申告内容と所持品が一致しない場合は別室での詳細検査となるケースもあります。仁川国際空港では到着便ごとに無作為抽出による検査も実施されており、緑レーンを通過したからといって確実に検査が省略されるわけではない点に留意してください。
検査時には所持品をすべて開示し、税関職員の質問に正直に回答することが重要です。スマートフォンの内容(購入履歴・SNSの投稿等)から商業目的の持込が疑われ追及されるケースも報告されているため、海外で大量購入した場合は事前に申告する方が結果的にスムーズです。
違反時の罰則・追徴課税
申告義務違反の代表的なペナルティは次のとおりです。
- 加算税:無申告で摘発された場合、本来の関税額に加えて納付税額の40%(常習・悪質な場合は60%)の加算税が課されます。
- 外貨の没収・罰金:1万米ドル超の未申告は外国為替取引法違反として、超過部分の没収・最大1年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金の対象となります。
- 偽ブランド品の没収:商標法違反として没収のうえ、悪質な場合は刑事告発されます。
- 麻薬・銃器類:所持自体が刑法・麻薬類管理法・銃砲刀剣火薬類取締法違反となり、重い刑罰の対象です。
- 検疫違反:畜産物の無申告持込はアフリカ豚熱(ASF)・口蹄疫等の感染源とされ、500万ウォン以下の過料が科される可能性があります。
一度違反が記録されると、次回以降の入国時にも検査の対象になりやすくなるため、結果的に滞在時間のロスにもつながります。「申告すべきか迷ったら申告する」「不要な物品は持ち込まない」というシンプルな原則を徹底しましょう。なお、入国の全体的な流れは韓国渡航準備と入出国、空港利用の詳細は仁川国際空港の乗り継ぎガイド、入国申告自体についてはe-Arrival Cardのページもあわせてご確認ください。
よくある質問
2023年5月1日以降、韓国では免税範囲内かつ申告対象品を所持していない旅行者の税関申告書提出は任意となりました。免税範囲を超える物品や1万米ドル相当を超える外貨、検疫対象の食品などを持ち込む場合は引き続き申告が必須です。
申告が不要な方は緑のレーン(Nothing to Declare)、申告が必要な方は赤のレーン(Goods to Declare)へ進みます。
海外で取得した個人使用目的の物品の合計額が800米ドル以下であれば免税の対象となります。この金額には機内で購入したものや韓国国内の免税店で購入したものは原則含まれません(別途免税枠の規定あり)。
酒類・たばこ・香水には数量での免税枠があり、酒類2本(合計2L以下かつ400米ドル以下)、紙巻たばこ200本、香水60mlまでが目安です。最新の数量は韓国税関庁の公式情報をご確認ください。
本人または同行家族の合計で1万米ドル相当(円・ウォン・トラベラーズチェック等を含む)を超える現金・有価証券を所持する場合は、外貨等申告書(Declaration of Currency or Monetary Instruments)を税関に提出する必要があります。申告は赤レーンで行います。
申告漏れが発覚した場合は超過分の没収や罰金の対象となるため、家族で分散する場合も合算ルールに注意してください。
仁川国際空港第2ターミナルおよび金浦国際空港などでは、韓国税関庁が提供する「여행자 세관신고(Korea Customs Service)」アプリで事前に申告内容を入力し、QRコードを電子申告端末で読み取らせる方式が利用できます。家族・グループは代表者1名がまとめて申告可能です。
超過分には品目ごとの関税(基本税率または簡易税率)に加え、付加価値税・個別消費税が課されます。自主的に申告した場合は関税の30%(最大20万ウォン)の自主申告減税が適用される一方、未申告で摘発された場合は加算税が課されます。
牛肉・豚肉・鶏肉等を含む加工品(ハム・ソーセージ・レトルト食品)、生鮮の野菜・果実・植物は動植物検疫の対象となり、税関とは別に検疫の申告が必要です。検疫証明書がない畜産物は持ち込みが認められず、廃棄処分となります。
詳しい禁止品目は別ページ「韓国への持込制限・禁止品リスト」を参照してください。
入国時に手荷物として持ち込まず、後日国際郵便等で受け取る別送品がある場合は、入国時に「別送品申告書」を提出しておくことで個人使用目的の範囲内で免税扱いとなります。申告がない場合は通常の輸入扱いとなり、関税・付加価値税の対象になります。
韓国渡航にはK-ETAの事前申請が必要です
審査には一定の時間がかかります。
渡航の3日前までに申請を済ませましょう。






